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売掛金とはつけのことです

売掛金について

売掛金とは簿記や経理で使用される言葉で簡単に言うといわゆるつけのことです。

すなわち信用できる相手でなければつけにしませんし現金での支払いを求めるわけで、簡単にはこの売掛金での処理を行いません。

取引を長年やっている間であったりあるいは相手先が信用できるなどの好条件がなければこの売掛金での取引をしない方が賢明となります。

無論様々な取引の中でつけにしても問題が無いことは多いですから一概にこのつけでの取引が駄目というわけではありません。

しかしながらいずれは現金になるだろうという予測の基で成り立っています。

その予測が崩れ去ったときにはその負担は自らが負うことになりますので、この取引の場合には慎重に対応をすることが重要です。

簿記会計上では貸し倒れの設定を行い万が一のときに備えるのが通例となります。

むしろ貸し倒れの設定をしない方が危険ですので通常は貸倒引当金という形で計上を行い、いざというときにはこの貸倒引当金を持って回収できなかったものを償却することになるわけです。

無論貸し倒れが発生しなければ問題はありませんが、万が一のときに備えることは企業等にとって非常に重要なことですので一般的に行われます。

貸し倒れにつながる危険性が高い方法

この売掛金やその他の有価証券などにおけるいわゆる現金に出来る可能性がある権利は、いずれも貸し倒れにつながる危険性が高いです。

したがって一定の貸倒引当金を設定しておくことでいざというときに備えます。

このときこの設定は通常は決算時期に行い万が一に備えるようになりますが、貸し倒れの設定額が大きすぎる場合には取引の公正を疑われますし、反対に少なすぎれば金融機関や株主などの利害関係者側で不安に思うことに繋がります。

高額な設定をおこなうと言うことはそれだけ取引先が信用できないといっているわけですから、その裏付けなども必要になりますしそもそも取引先として妥当かどうかの判断も必要です。

取引先がこのつけで商品を売っている場合もあれば反対に自社が同様の手法で購入をしている場合もありますが、このときにはこのお互いのつけ同士を相殺することもあります。

買ったときのつけを買掛金と言いますがこの買掛金と相殺することでお互いが合意をするわけです。

お金のやりとりがない分だけお互いの処理が楽であることが最大のメリットになります。

つけはあくまで権利だけですのでいずれは現金に換えることが出来るものですが、いつまでもこのつけのままでいいと言うことではありません。

いずれは何らかの形で現金化するかあるいは他のつけと相殺をするなどの方法で処理を進めていく必要があります。

長い期間にわたってつけのままで処理をしている場合にはなぜかという疑問を利害関係者から指摘される恐れも生じるためです。

貸し倒れ
写真/http://sociallending-info.com/みんなのクレジットに貸し倒れはあるのか?/より

貸し倒れなどで回収できなくなる危険性を避ける意味でも、現金化ないしは別の負債との相殺などで処理を進める姿勢が重要とされます。

簿記会計などでは資産に計上されるものでそもそもこの資産は現金化出来るものあるいは現金そのものを示しますが、売掛金は総合の金額つまり取引先全ての金額を計上するものです。

個別の管理は個別に別途行っていき通常は売掛金元帳などで把握をします。

この帳簿はその金額とその得意先や相手先を明記していくことやさらにはそれが発生した年月日なども明記しますので、いつのツケがまだ残っているのかなどを把握するのに役立つものです。

約束手形で受け取ることも考えて

相手先得意先がいつまでも存続するという時代ではないので早めに現金化するための対応をとっていく姿勢は必要になります。

大企業ですら倒産や合併などで変わりゆく時代になっていますので、今まではお得意様であっても将来は分かりません。

すなわちなあなあで事を進めてきていると、回収できるはずだったお金が回収できなくなり自社の存続まで危うくなることが想定されてきます。

つけは相手を信用した上での話ですからその相手の経営状態が悪くなれば早めに現金として回収する道を探るべきです。

現金で受け取ることが難しい場合には取引があれば買掛金との相殺が有力視されますし、そもそも別の方法たとえば有価証券であったりあるいは約束手形で受け取ることも考えることが大事となります。

つけの場合はいずれ回収できなくなる恐れがありますので期日を切って回収できる有価証券等が有効と言うことです。

お互い様の話なので取引上においてはこうした対応を考えていくことも大切になります。

つけを放置し続けることは自社にとってもまた自社を信頼して取引をしてくれている他社さらには利害関係者にとっても良いことはありません。

早めに現金化出来ることが大前提の取引ですから対応を誤らないように迅速に処理を進めることが肝心となってきます。

つけの回収の目処が立ちやすいようにしっかりとした根拠を求めることも重要ですし、有価証券での取引を求めていくことも大切なことです。

無論、約束手形などで受け取ったとしても貸し倒れの可能性はありますが、期日までに回収しやすいメリットはつけよりもずいぶんマシと言えます。

 

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最終更新日 2025年6月9日